河合ジャパンが教える本日のPAGnews~11月11日~

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船井電機がネイルアートプリンターを投入する理由

 

 船井電機は2018年内に、紙以外へ印刷する特殊プリンター市場に参入する。まず、爪を装飾するネイルアートプリンターを発売。19年以降は、スマートフォンの裏面に絵柄を施す商品などを投入する。プリンターを手がける情報機器事業の売上高は、最盛期の00年代に受託生産を軸に年間約1000億円あった。現状、ペーパーレス化の逆風もあり18年3月期は33億円に縮小している。情報機器事業の再生に向け、新市場を開拓する。

 船井電機はプリンター技術を生かし、絵柄の精密さなどで既存のネイルアートプリンターと差別化する。日本に加え、中国など海外販売も視野に入れる。同プリンターを発売した後も、スマホの裏面やゴルフボールに印刷するプリンターなど、量販店のプリンター販売コーナーにない特殊用途を開拓する。

 ネイルアートなど個人の嗜好(しこう)をとらえた製品は、価格競争にも巻き込まれにくいとみており、稼ぐ力につなげる。情報機器事業は特殊プリンターをテコに、20年3月期の売上高を18年3月期比2・4倍の80億円に引き上げる。

 人手によるネイルアートは、専門店か自前かを問わず約1―2時間かかる。ネイルアートプリンターは、スマートフォンのアプリケーション(応用ソフト)と連携し好みのデザインを選ぶ。利用者が爪を前処理し、プリンターに指を差し込めば数分でネイルの処理が終わる。専門店は施術時間を短縮するため、プリンターを導入する例も出てきた。

 同社は主に米国でプリンターを販売している。00年代、プリンターはテレビと並ぶ中核事業だったが、10年代以降は市場が成熟。13年に米レックスマークのプリンター事業を買収するなどテコ入れしてきたが、苦戦している。そこで、紙以外を印刷する特殊用途に着目している。